パティシエ見習い in ドイツ

ドイツで製菓の職業訓練中。yamakochenのマイペースな日常と製菓・カフェにまつわる情報の記録。

Sandkuchen~ザントクーヘン~

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今回ご紹介するSandkuchen(ザントクーヘン)。

Sand(ザント)とはドイツ語で”砂”を意味し、砂のようにサラサラとした、口の中でほろほろと崩れる食感が特徴のケーキです。

この食感を作るのに必要なのが、Weizenstärke(でん粉)です。日本で作る場合はコーンスターチで代用できると思います。

 

基本の材料はとても簡単。

500g(25%) 全卵

500g(25%) 砂糖

500g(25%) バター

500g(25%) 小麦粉(250g)+でん粉/コーンスターチ(250g)

(塩ひとつまみ、レモンやバニラなどの香料少々)

といった具合に、全ての材料を1対1の比率で準備します。

 

※原則として、全ての材料に対して最低20%の卵、20%の油脂(バター・マーガリン・食物油)を使用しなければなりません。

 

いくつかの作り方がありますが、今回は卵を卵黄と卵白に分け、ボールを二つ使って作るものをご紹介します。

1)室温に戻したバター、1/3の砂糖、塩と香料少々を、バターが少し白っぽくふんわりとするまで混ぜ合わせる。(ボール1)

2)卵黄を少しずつ加え、その都度よく混ぜる。

3)卵白に2/3の砂糖を加え、角がたつ程度まで泡立てる。(ボール2)

4)バターに泡立てた卵白を加え、へらでさっくりと混ぜ合わせる。

5)ふるっておいた小麦粉とでん粉(半々)を4)に加え、へらでさっくりと混ぜ合わせる。

6)生地をパウンドケーキ型に入れ、220℃で15分程度焼く。

7)一度オーブンから出し、中央に切り込みを入れて、再び180℃で20〜30分程度焼く。

 

【作り方の注意点・重要ポイント】

1)バターは室温のものを使う。

→冷たいバターは卵と上手く混ざらず、出来上がりが膨らみの悪い、底に油のたまったケーキになってしまう。

→温かすぎ、柔らかすぎるバターを使うと、生地の中に空気を上手くとどめておくことができず、これもまた膨らみの悪い出来上がりとなる。

※混ぜる時に速すぎたり、時間をかけすぎたりすると、摩擦熱でバターが柔らかくなってしまうので注意。

 

2)卵も室温のものを使うのが好ましい。そして少しずつ加えることが重要。そうすることでバターとの混ざりがよくなる。

3)卵白を別立てすることで、生地がしっかりと空気を含んだものになる。

(卵白を別立てしない作り方の場合、ベーキングパウダーを使わなければ、膨らみが十分でなくなる。)

4)5)卵白を混ぜる時は、空気を壊さないように、必要以上に混ぜない。

5)小麦粉のみ、でん粉のみで作らず、両方を配合することが大切。

→小麦粉を使うことで、グルテンが形成され、しっかりとした生地になる。

→でん粉は、卵の中の水分を吸収するので、ケーキが乾燥するというと響きが悪いが、食感がさらさら・ほろほろしたものになる。

※片栗粉(でん粉)を料理に入れると、しゃばしゃばとした水分がどろっとするのを想像していただけると、わかりやすいかと思います。

 

それぞれの特性により、小麦粉だけだとしっかりとした固い口当たり、でん粉だけだとぱさついた口当たりになってしまう。

 

6)7)切り込みを入れるタイミングが重要。

表面が少し固く焼きあがり、ほんのりと茶色く焦げ目がついてきた頃に切り込みを入れると、きれいな裂け目と膨らみのある仕上がりに。

 

写真のものは、Sandkuchenにココア生地を混ぜたMarmorkuchen(マーモアクーヘン)。プレーンとココアのマーブルケーキですね(^0^)

ドイツではスーパーで安く購入することができる、私の好きなケーキです。

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家族に送るお菓子の中にも。

新居のオーブンの使い方に戸惑っていたら、ボリュームの少ないものになってしまいました( ゚Д゚)

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でも、学校で専門知識を学び、工程も何故そうするのかということがわかって作るのは、何もわからずにレシピを見てその通りに作るのとは違うなと感じました。

 

【参照元】森本智子(2018). 『ドイツ菓子図鑑 お菓子の由来と作り方 伝統からモダンまで、知っておきたいドイツ菓子102選』. 誠文堂新光社. 163p