パティシエ見習い in ドイツ

ドイツのケーキ屋で見習いしてました。日々のつぶやきと製菓・カフェにまつわる情報の記録。

新天地でのスタート

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2020年10月21日、無事新しい職場での仕事をスタートすることができました。

前の職場を退職してから3週間ほどの無職期間。いつ労働許可がおりるだろうかと、収入がないうえ職場で学べない日々に不安を抱いていた生活は終わりました。

まだ始まったばかり。見えていないことはたくさんですが、職場を変更してよかったと感じています。

 

まず、様々なケーキ・技術について学べそうだという印象を受けています。

また、意識の高い同僚から自分はまだまだだと刺激を受け、先輩から指摘を受けた際も尊敬の念を持って聞き入れることができています。

それから、今の職場では協力して仕事をするという意識が感じられます。

 

今怖いのは、仕事仲間が優しすぎること、上司が私に対して甘すぎること。

 

まだ初めなので叱るというより褒めて伸ばしてもらうという立場なんだと思いますが、同僚がたくさん怒られているなかで、私はそんなに褒めてもらうだけの技術もなく、むしろ同僚からの刺激を受け、頑張れているのです。

入ったばかりの私と他の新人を抱えながら指導する立場の同僚を見ていて、きっといっぱいいっぱいだろうなと感じますが、それでも優しく接してくれ、的確に指摘をしてくれます。

そんな大変な状況の中で頑張ってくれている同僚が叱られ、私には甘いというのがつらく、もっと叱ってくれてもいいのに、と思うのです。

 

そして、上司の目につかないところで、ああこれは駄目だなと思う作業の仕方をしてしまったこともたくさんありますし、たまたま上司が見に来てくれた時の私の手つきがよかっただけで、まだまだ褒められるだけの技量などありません。

他の同僚への上司の厳しい態度を見ていて、きっとこのままでは終わらない、というのはわかっていますが、今の状況がなんだかもどかしく、心苦しいのです。

 

考えてみれば、入ったばかりの新人に、私も指導者の立場であればそんなに厳しく叱らないよなとは思うのですが、以前の職場では比較的早い段階で、とても怒られていた記憶があります。

というのも、当時はドイツ語を理解するのがまずとても大きな壁で、指示を出されても理解できなかったり、理解したと思ったら間違っていた、なんてことが多々ありました。

仕事仲間がいらいらするのもわかっていましたが、「私はドイツ人じゃないんだしもうっちょと優しくしてくれないかな。」なんて思いながらも、「自分で選んだ道、外国人とか関係なく同じ仕事仲間として扱ってもらうのが当然なのだから、それは間違いだよな。」と考え直していました。

新しい職場で働き始めて、指示を受けて理解したと思っても勘違いしていたということはやはりありますが、以前より理解できていることが多いと実感できていて、言葉の壁というものが少なくなった分、より働きやすいのだと思います。

 

また、以前の私はプライドがとても高かったです。日本に色々なものを捨ててこの道を選んできたのだから、それだけ意識が高くなってしまうのも仕方なかったかと思いますが、扱いづらい人間だっただろうし、だからこそうまくいかなかったことも沢山あったと思います。

今は以前より丸くなって、そして同僚の姿を見て私も頑張りたいと刺激を受けれる環境だからこそ、人間関係上での悩みというものがそれほど大きくならずに済んでいると感じます。

 

まだまだこれからたくさんのつらいことが待ち受けているかと思いますが、2022年8月に職業訓練を終えるまできっと諦めず、そしてその頃に気持ちのよい感情でひとつのゴールを迎えられるように、成長していこう。