11月9日(土)、日本では天皇陛下の即位を祝う国民の祭典が開かれたようですね。
私はその翌日、祭典で嵐が披露した奉祝曲『Ray of Water』を聞いて、涙していました。
嵐の歌唱力をなめていたなと思う生歌のクオリティと気持ちのこもった歌い方、そして歌詞にぐっとくるものがありました。
特に歌詞の中で心に響いたのは以下の部分です。
「君が笑えば世界は輝く。誰かの幸せが今を照らす。」
「大丈夫、鳥は歌っている。大丈夫、空は輝いている。大丈夫、水は流れている。大丈夫、海は光っている。大丈夫、君と笑ってゆく。大丈夫、君と歩いてゆこう。」
ところで、天皇陛下が即位に際して、
新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります。
と述べられたようですが、ドイツに来てから、平和な世界であるためにはどうすればよいのか、と考えることが何度かありました。
平和な世界とは、何も政治に限らず日常生活においてもです。
海外に出ると思いますが、日本人は自分の意見をあまり持たないです。
これは、正解を教えられる教育の在り方や、本音を隠して生きる国民性(相手を傷つけないようにと本音を言わない、意見のぶつかり合いで起きる居心地の悪さを嫌うなど)や、侍住関係の強さ(上司に意見しづらいなど)が原因なのだろうかと考えたりします。
私も、こうあるべきだ、おかしいと思った時には口を出しますが、もともとは自分の意見をはっきり表示せず周りに合わせることが多いタイプです。
ひとつの理由は、そこまで自分にはっきりした意見がまずない、もしくは自分の意見に自信がないから。
(自分の本心を隠した方が相手に心地よくいてもらえるか、自分がいい子を演じて本心を隠している場合もあります。この場合は意見というより意志に近く、本題と話がづれてしまいますが一応... 日本人って我慢する人が多い気がします。)
もうひとつの理由は色んな意見を受け入れられ、自分の意見だけが正しいわけでないと思うから。
平和な世界を作るには、個々にこうした方がいい、こうあるべきだ、という考えが必要ですが、その個々の考えが絶対的になると喧嘩が勃発しますよね。
そこで相手に譲る気持ちとか、そういう考えもあるよね、と受け入れる姿勢も大切だと思うんです。
本当に難しいなと思います。
そこで、「Ray of Water」の歌詞に戻りますと、
作り笑いではなく本当に嬉しい、楽しい、幸せだという感情から出てくる笑顔ができる、そういう笑顔の輪がある空間って平和ですよね。
世の中に、本当はつらい気持ちを隠しながら無理して笑っている人や、笑いたくても笑顔になれないほどの葛藤を抱えた人。
そういう人がいるのならば、その笑顔がいつか心から笑える日に繋がってほしいです。
写真は、鎌倉旅行で訪れた長谷寺の「和み地蔵」でした。